消え、救われ、始まった

By Sakiko

ここでは初めてのブログです。皆さま、お元気に自粛生活を過ごされていますでしょうか。

コロナウイルスが世界中で猛威を振るい出した2020年2月後半。ここカリフォルニア州も3月後半に自宅待機が発令され、かれこれ1か月半ほどほぼ外出なしの生活が続いています。ロックダウンにも関わらず、米国全土では現在までに7万7,500人ほどの死者が出ており、その数が減る兆しがまだ出ていません。

消えたガーリック

こちらでは、発令が出た途端、スーパーからはトイレットペーパーやティッシュ、殺菌液やサニタイザー系がいっきに姿を消し、その後たまご、そして最近ではガーリック。ここ1週間あたりは、肉類が少しずつ姿を消しています。

今週末に一部のショップが解禁となりはしますが、基本、必要最低限以外の外出は禁止され、多くの人々は「家庭」ぽっきりの生活をすることになったわけです。

多く、と書いたのは言うまでもなく、このパンデミックの間に働いていた方々もいるからです。医師や看護師をはじめ、スーパーで働く方々、配送関連業務に携わる方々、その他業者によっては労働を強いられてきた方々、そして家を失い路上で生活している方々。頭の上に屋根があることを、家族や友人に囲まれていることに感謝し、助け合いの気持ちをキープしたいものです。

消えた作業環境

待機命令とともに当然主人にも在宅勤務が発令され、同じ部屋をオフィスとして共有する私は、この新しいリズムでの生活をある意味強いられる(笑)ことになりました。 一日に数回行われる主人のコンファレンスコールのたびに、私はタブレット、ポータブルSDSディスク、ノート、ペン、資料一式をダイニングルームに移動。このサイトのローンチ直前にこれです。ダイニングルームと自分のデスクを行き来きしながらの作業が始まりました。

オンラインヨガの制作は、さまざまなステップを踏んで行われます。生のビデオの編集から始まり、その後字幕入れ、次に動作に合わせて録音、微調整の編集の後に BGM を入れるという一連の作業で動画を制作します。その後、ビデオ用プラットフォームにアップロード (これが COVID-19 でネット使用が増えているせいか、1本平均2~3時間ほどかかるこの頃)。その間に、サイトに動画の説明ページを作成し、動画のスクリーンショットでコラージュを作り、アップロードされた動画のリンクを貼り、「やった~!」完成となります。1つのプログラムで2本の動画を作成するため、作業はこの1.5倍かかります。作業の一部はデスク上の PC で、そして作業の一部はタブレットで、通常であれば、自分のデスクで集中してできていたはずの作業が、COVID-19 のおかげでデスクとダイニングを行ったり来たり。やりにくさが伴い、ときには精神的に逼迫しそうになることもあります。

432ヘルツに救われた

そんな中、私を救ってくれているのがヨガです。今回、自分の身体と向き合う時間を持つことが、いかに重要であるかを “ひし” と感じた私でした。逆立ち、ショルダースタンド、バックベンド、そしてスタンディングポーズ。じっくり、ゆっくりアサナをこなしながら自分を観察。実は身体だけでなく、精神状態も観察できます。少しずつ、リセットされていくことがわかります。そして、最後は一人大声を出して「オーーム」。波打つバイブレーションを体内に感じ、すべての疲れを取り除きます。

ちなみにこのオーム音、A-U-M-(無音) の4つの音からなりますが、きちんと発声すれば自然界に呼応する432 ヘルツの周波数を醸し出し、水分70%の人間の身体にもよい影響を与える、と言われています。

ヨガを行うときは、アサナを運動としてとらえて身体を単に動かすのではなく、「内へ内へ」と自分を観察しながら行っていただければ、と思います。時間をかけ、ひとつのアサナをじっくり行うことで、その日、その時の自分の身体の状況が分かるようになります。そして、微調整しながら、自分の精神の宝庫である身体を補正できるようになります。そうすることで、精神自体が宿りの心地よさを感じられるようになります。アサナを行うことで、肉体をコントロールする力をつけることができるようになること、これこそがヨガのアシュタンガ (八支則) の3段階目にあるアサナのプラクティスに値するのだと思います。

始まった新生活様式

リーマンショック時にも言われたこの “New Normal (ニュー・ノーマル)” 。このパンデミックがこれからの生活様式を変えるきっかけになったのは確かです。 特にアメリカでは、安いコストを求めて流出していた労働資源を内側に戻す動きが出てきています。また、一部の IT 企業では、今回在宅勤務による生産性のアップが立証され、勤務形態の見直しがされ始めています。教育の在り方についても同様です。これまでの生活様式に疑問を投げかけたパンデミックであった、と言えるでしょう。

家庭の中だけでの生活。毎日繰り返される同じような生活に変化をつけるための工夫もたくさんされています。ご近所さんは、裏庭に子供たちのために遊び場を作りました。木に椅子を吊るしたり、木製の小さな家を設置したり。大人はドライブウェイでパターゴルフ。楽しい声が日々聞こえています。シニアがいる私たちの場合は、屋内で工夫しています。お城づくりの紙細工(^o^;、ボードゲームをはじめ、家庭ミニ菜園、友人や家族との Zoom、そして楽しむときは思いっきりデッキで TGIF!  すべてにメリハリをつけて、変化をつける必要を感じています。

けれども変わらずヨガ

ただ、リセットは必要だ、と私は思います。日々の心身の疲れを貯めないためにも、そして自分の「今」の状況をチェックするためにも、短時間でも結構ですのでヨガを行ってみてください。普通の運動とはまた違う効果を得られるはずです。

今回オンラインヨガのローンチに伴い、日本でどんなヨガが行われているかを探ってみたのですが、その多様さに驚いたのは事実です。指先までキレイにくねくねと踊りのように流れるヨガもたくさん。また、アメリカで問題視されたホットヨガが流行っていると知って驚いたのも事実です。日本は何でも取り入れ、それをどんどん変形させていく力があるな、と感心した次第でした。

いろいろなヨガを体験し、ご自分にあったヨガを探してみてください。2020年、日本のヨガ人口は1,000万人を超す、と言われています。これからもいろいろな形のヨガが出てくるでしょう。

「この」オンラインヨガは、まだまだ改善の余地があります。応援してくださっている皆さまに感謝するとともに、COVID-19 で再訪した “New Normal” を受け入れていく過程で、「この」ヨガが、皆さんの生活の中である種の糧になれば、と願うばかりです。

ナマスカーラ

 

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